簿記検定のススメ
こんばんは、日商簿記検定1級を持っているにも関わらず全く簿記に関係の無い職に就いて資格を持て余しているのだみさんです。
読者の皆さんは、資格や検定試験って受けたことがありますか?はい、普通自動車運転免許?漢字検定?TOEIC?いいですねえ…履歴書に書けるような資格は、あればあるほど道が広がると私は勝手に思っています。
そんな私は、履歴書の資格欄は絶対に足りないくらい無駄に資格を持っている資格マニアです。まあ、色々持っているんですがその中でも代表的なのが今回のテーマである簿記の資格、日商簿記検定1級です。
簿記とは、帳簿に記録する技術のことです。お金の出入りや今ある資産について記録します。記録した結果を、損益計算書や貸借対照表のような財務諸表に記載して、会社の財産や収支の状況について説明するためにこの簿記という技術は重宝されます。
この資本主義社会において会社というのは主に、投資家によって投資された資金を元手に事業を遂行しているわけですが、会社は、投資家に対してお金をどのように使ってどう利益を出したか報告する必要があります。そこで使われるのが財務諸表であり、財務諸表を作るために必要となるのが簿記なのです。
よく、簿記と会計を混合される方がいらっしゃいますが全くの別物です。会計学は会社をお金という切り口でどのように見るかを考える学問、一方で簿記はただの記録する技術です。ここ、テストに出ますよ(大嘘)
そして今回のブログで解説するテーマが、日商簿記検定です。正式名称は、日本商工会議所及び各地商工会議所主催簿記検定試験です。1級、2級、3級、4級と難易度が分けられています。
これは簿記についての技術力を示す検定の中で最もポピュラーな試験であり、自分の力を示すのにとても有効な資格でもあります。「日商簿記検定〇級を持っています」と言えば、どの程度の簿記知識を有しているのか、あらゆる場所にいる、経理に携わるような人間同士での会話で役立たれます。就職活動や転職活動にも大いに役立ちます。どんな職種でも簿記の知識はあって損ではないので。
簿記検定の中で最もポピュラーなのが日商簿記検定だと先に述べました。そうです、他にも簿記検定には種類があります。だから「簿記検定〇級持ってます」と言うような人のことはあんまり信用してはいけません。同じ簿記検定でも、難易度が全然違ったりします。まあ、これを利用して無知な人を騙すことができないわけじゃないんですがそういうことはしちゃいけませんよね。
以下では日商簿記検定以外の検定について解説します。
まず、日商簿記検定に次いで有名なのが全経簿記検定です。正式名称は、公益社団法人全国経理教育協会主催簿記技能検定試験ですね。長い。上級、1級、2級、3級、4級と難易度があります。
税理士という資格はとても有名かと思いますが、その受験資格を得るための条件のひとつが、日商簿記検定1級又は全経簿記検定上級の合格だったりと、その実力を示すには十分の試験としての難易度があります。
ただし、全経簿記検定は非常に認知度が低いです。「全経簿記〇級持ってます!」と言ってもあんまり伝わらないことが多いです。
そしてこれはとてもマイナーなのですが、全商簿記検定というのがあります。正式名称は、全国商業高等学校協会主催簿記実務検定試験です。1級、2級、3級と難易度が分かれています。
これは基本的に商業高校に在籍する生徒達が受ける試験で、認知度も低く、力の証明力も弱いため、高卒の就職活動時や大学の推薦入試時にしかほとんど効果を発揮しません。商業高校に在籍している生徒こそ受ける価値がありますが、普通の社会人にとっては紛らわしい試験としてなんとなく頭に置いておく、くらいで十分でしょう。
これら簿記検定の難易度は大体以下のような感じ。ちなみに難易度は高くても日商以外は認知度が低すぎて思うように評価されないこともあります。
日商1級>全経上級>>>>>>日商2級≧全経1級≧全商1級>>日商3級=全経2級=全商3級>日商4級=全経3級>全経4級
下の方は結構適当に書きましたが、4級とかを受けるのは小中学生や受けるように指示された専門学生だと思われ、ほとんど社会人が受けることはないので範疇外で考えていいと思います。
日商簿記1級はそれ以外に比べて段違いで難しいので、特に公認会計士や税理士を目指していないのなら、2級を取ったから1級…くらいのノリで目指すのは絶対にやめた方がいいです。1級に受かろうとして勉強している人はほとんど何度も落ちています。私が見てきた感じだと、受かるのは大抵公認会計士試験や税理士試験に向けた勉強をしている人達です。日商簿記1級は、それらの資格の登竜門とも呼ばれています。
公認会計士試験には二度落ちて日商簿記1級には合格した私が言うのでそのへんの初心者よりは参考になる意見かと思います。
とりあえず、簿記やってみようかな〜という人は日商簿記検定3級の合格を目指してやってみるのがいいと思います。3級なら、2、3ヶ月頑張って勉強すれば合格レベルに普通に達せると思いますし、3級で面白いと思えたら2級に挑戦…くらいがちょうどいいと思います。
なにより、他業種で働くのなら3級でもとても十分に評価されると思います。
日商簿記3級を勉強するなら、おすすめテキストはこれらです。
スッキリわかる 日商簿記3級 第9版 [テキスト&問題集] (スッキリわかるシリーズ)
スッキリとける 日商簿記3級 過去+予想問題集 2018年度 (スッキリわかるシリーズ)
2級ならこのあたり。
スッキリわかる 日商簿記2級 商業簿記 第10版 [テキスト&問題集] (スッキリわかるシリーズ)
スッキリわかる 日商簿記2級 工業簿記 第7版 [テキスト&問題集] (スッキリわかるシリーズ)
2級までは結構過去問を回すことが重要なので、勉強するのであれば過去問題集は結構必須だと思います。
また、日商簿記2級は満点合格だった私が(隙あらば自分語り)、個別教師として個人的に簿記を教えたり質問に答えたりすることもできるので、教えてくれる人がいたらなあ…という人はぜひご相談ください。
私じゃなくてもこういったサービスもあります。
こんな感じで今回は終わりたいと思います。結構な文字数になって意外と疲れました…
それではまた明日!